真の幸せ(イモウト)は、恋から作る
ジャンル | 妹探し恋愛ADV |
発売元 | Sphere |
発売日 | 2012年08月31日 |
原画 | 武藤此史、こだまさわ、橋本タカシ 源之助(サブキャラ)、すいみゃ(SDキャラ) |
シナリオ | なつかぜかおる、朝倉誠理、太刀風雪路 |
音楽 | Peak A Soul+ 安瀬聖 |
アーティスト | Duca |
総プレイ時間 | 約22時間 |
総合評価 | D |
~あらすじ~
ある日、幼なじみたちと見上げた青空を、まだ覚えている。
今よりほんの少しだけ、未来の世界。
美馬雪人 (みま ゆきと) は天涯孤独の勤労青年。
幼い頃に両親を災害で失い、かすかにその存在を覚えている妹も行方不明。
施設に預けられた後は、学費をアルバイトで稼ぎながら学園に通っていた。
そんなある日、故郷の街がニュースで取り上げられているのを偶然目にする。
街は両親が亡くなった実験都市の災害で壊滅的な打撃を受けたが、
その後住民たちの力で復興。その復興から節目の15周年を迎えて、
過去の記録が一般公開されることになったのだった。
災害当時、多くの子供たちが両親や兄妹を失い、
身元も判らない悲惨な境遇になっていた。
その一人である雪人は、公開される過去の記録を調べれば、
もしかしたら行方不明の妹と再会できるのかもしれない、と強く思う。
そして雪人は、かすかに覚えている存在の妹を探すために、
故郷の街・鵠見市(くぐみし)白鳥環境特区 へ行くことを決意した―――
■シナリオ
共通は約4時間、個別も各4時間ずつぐらい。
“妹”を主題にしているものの、その必要性をほとんど感じさせない作りにはガッカリ。
日常シーンはまあそれなり、ミータとあやかのボケ&ツッコミは評価されてもいいかなと。
しかし、一部キャラに頼りっきりな感もあり、他ヒロインが目立っていなかったかも?
まあ、そんなことはすべてどうでもよくなってくるぐらいに
ダメダメな主人公が存在しており、
それだけでプレイヤーのテンションはダダ下がり間違いなし!なんですけどね。
■キャラクター、グラフィック
攻略ヒロインは全部で4人。ええ、4人ですとも!(泣
主人公に悪い意味で振り回されるも、めげずに付き合ってくれる天使ちゃんばかりです。
そして、みんな妹です。主に年齢的な意味で。個人的にはあやか一強です。
原画は3人体制でしたが違和感はまったく無し。
寮長さんの顔だけは最後まで違和感が拭えなかったですけどね。
もっと可愛く仕上げてくれても良かったのですのよ?
武藤此史先生 『T2Cミ'ω'彡』(美優樹、ミータ、真結希)
■音楽、CV
この作品でほめることのできる数少ない項目。
さすが本編がおまけと言われていることはありますね(皮肉
OP、ED共にどこか懐かしさを感じさせてくれる穏やかなメロディーに
Ducaさんの力強く、そして切ない歌声が素晴らしくマッチしている良曲でした。
さすがのクオリティーで、これだけなら良作以上なんですけど・・・ねぇ?
CVに関しては全く問題あるないでした。
あやかのあのダミ声が今ではお気に入りです。
感想
主人公をどうにかしていればもっと良くなったこの作品。
自分勝手、他人の迷惑を考えない、ヒロインを無視し気の向くままに行動するetc...
時には格好いいところを見せてくれればまだマシだったのですが、
そんなことはまったくありませんでした。まるで子供のようなその振る舞いに
若干イライラしつつ、プレイせざるをえなかったのは残念でした。
(※あやかルートは除く。このルートだけはちゃんと主人公していました。)
とは言っても、そう感じてしまったのは近年の良主人公増加によるものかもしれません。
昔のゲームと比べたらそう大差あるないですし。
なので、そこまで叩かれなくてもいいとは思います。
それよりも何よりも、このイモウトノカタチという作品において一番マズかった点といえば、
『ヨスガノソラ』という、ある意味で成功した実妹ゲーの後追いに失敗したことでしょう。
他所でも叩かれていますが、プレイすると分かってくるOHP上での無意味な妹推し、
その反面、より実妹に近いキャラほどシナリオは崩壊してしまったという
どうしようもない惨状はもはや救いようが無いです。どうしてこうなった……
ヨスガの二番煎じにすらも成り得ていないというその悲しい結末に、
発売一ヶ月後のヒドすぎる中古価格(¥2000以下)も妥当といったところでしょう。
最後に
新品で購入して久しぶりに後悔しました。
体験版やって『この主人公、ちょっと合わないなあ・・・』と思ったら、即消しが無難です。
お気に入りキャラ
あやか
おすすめ攻略順
書くとネタバレのような気がしますが千鞠とあやかは先で。
※ここから先は各ルートの攻略感想です。クリア順で記載。
一応、ネタバレ注意で↓↓↓
美幸
男性が苦手な真面目天然お嬢様系温泉大好き田舎娘。
中の人の声に蕩けつつ、プレイしていたわけなのですが……
二人三脚の件はどうにかならなかったものか……
余興とはいえ、あれは反則でしょう。(ゲームに突っ込むのもアレなんですが)
与えられたルールでやるべきだし、そういう流れでもあったし、
そうすることでいろんなものが伝わってくるんじゃないかなと思いましたね。
また、発掘作業の件もそこまで苦労したような感じもなく、
あっけなく妹の手がかりを発見っていうのは拍子抜けでした。
美幸が先に兄妹の事に気づいたという展開はよかったのですが、
その後も大した葛藤描写もなく、そのまますぐにエンディングへ――
(発覚から30分ぐらいで終わってしまうとはコレ如何に)
あまりにも寂しい作りに正直、ガッカリでした。キャラ自体は好きだったのになあ……
千毬
意外とウザくなかったアホの子こと千毬ちゃん。料理を始めたキッカケが可愛い!
ですが、シナリオはこれまた微妙というかなんというか……
罰とか言いながら引きこもってた両親。意味が分からないです。
すべての真相は真幸ルートで!と思っていたら結局、謎のままでしたし。うーんこの……
しかし、千毬が不憫でならなかったです。恋人なのか妹なのか曖昧すぎ。
恋人としては確実に見れていないのに成り行きでセックスはどうかと。
仮にもそれまで妹としてしか見れていなかったはずの相手にそれはできないはず。
そして最後に飛び出す「妹のことはゆっくりと考えます」発言はちょっと悲しかったですね。
あやか
BBQが大好きなホームレス肉食系女子。そしてみんなの姉御(笑)
ミータとの絡みが楽しかったなあ。ていうか、ミータ大活躍すぎっぞこのルート!
この作品における唯一の良シナリオであり、
主人公もこのルートだけは良主人公に。(ていうか、他ルートがヒドすぎ。)
シナリオは追い詰められた感があった割にはけっこうイチャラブがあって
楽しめたのはよかったです。告白の件はちょっとだけ壁殴りそうでした(笑)
コレもある意味一つの兄と妹の関係……というのは分かりましたが、
それにしてもこのルートはラストがヒドかった。思わず苦笑いしてしまったほどに。
なんなのあのクソ兄貴、弱すぎでしょう!(婆ちゃんネットワーク強すぎ)
もっと堂々とした悪役でいてほしかったですね。まあ、最初から小物臭ビンビンでしたが。
でも、そんな兄貴を受け入れたあやかの度量の広さに免じて許すことにします。
真幸(&ミータ)
真幸はもっと清純なキャラかと思っていたら、意外に黒嫉妬深いキャラでした。
そんな真幸も十分に可愛かったのでそれはそれでいいのですが、
その可愛さもあのシナリオの前では魅力半減というものですよ、ハイ・・・
ミータと真幸はつながっていた――
ん?どういうことなの?超回復?なにそれ美味しいの?
しかも、その仕組みがよく分からないまま終わってしまいました。
ロボが登場する時点でキセキが起こっちゃうなんて展開もまあ、
アリっちゃアリなんですが、この作品に合っていなかったのは間違いないかと。
第一このルート、やたら説明不足なんですよね。最終ルートのはずなのに
両親の研究、学園長や黒服の正体など、もっと語られてもいいことは尽くスルー。
挙句の果てには「ナノマシンが全ての原因でしたー!」って語ることで
全部まとめられちゃいました。まさかのナノマシン万能説。正直、最悪の〆でした。
(雪降るモニュメント前のシーン、あんなので感動できる人なんていないでしょうね。)
ミータといえばコレと「とったどー!」
ミータ√が単独ではなかった、そのことについては仕方なかったかも。
だって、ロボだし妹じゃないし。(あやかも妹ではないですが・・・)
しかし、ミータの再復活って必要だったのでしょうか?(登場シーン含む)
真幸と出会い、主人公と最後の思い出を作れた時点でもう十分に役割を終えたはず。
また登場したと思ったら、あの訳の分からない二股ENDだったりと散々でした。
すべてはシナリオのせいであって、ミータはまったく悪くないことだけは
分かっているのですが、しかしパッケ絵には堂々と出ているからなあ……
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